TRAKTOR KONTROL S4のレビュー(1/2)

TRAKTOR KONTROL S4

『TRAKTOR KONTROL S4』とは、Native Instruments社の『TRAKTOR PRO 2』というPCDJソフトに、オーディオインターフェイス内蔵の専用コントローラーが付いたオールインワンのセット商品です。

僕はアナログでHIPHOPを中心に(趣味程度ですが…)DJやっていたのですが、狭い部屋で一人暮らしをすることになり、とてもじゃないけど2ターンテーブル&ミキサー+レコードは置けるスペースがないということになり、実家に置いたままお別れすることになりました。

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「どうしよう?」「これからの音楽lifeが~><;」なんて思っていたときに、ネットでたまたま発見したのが『TRAKTOR KONTROL S4』でした。

PCとコントローラーだけなので場所もとらないうえにエフェクターやサンプラーも内蔵されていて、なんといってもPCに入っている曲でそのままDJできちゃうというのが非常に魅力的で購入までに至りました。

購入してから毎日のように触っていて半年が過ぎたので、この素晴らしきPCDJオールインワンパッケージ『TRAKTOR KONTROL S4』のレビューというか感想のようなものを書いてみました。
長くなってしまったので2ページに分かれています。
『TRAKTOR KONTROL S4』の情報はネット上でもまだまだ少ないと思うので、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。

■スペックが弱いPCではまったくだめ

まず『TRAKTOR KONTROL S4』をインストールするPCのスペックについての印象です。
『TRAKTOR KONTROL S4』の最低動作環境がWindowsの場合、XP Pentium4 2.4GHzと書いてあるのですが、知識の無かった僕は購入当時使っていたPC(WindowsXP、CPUがCeleronD 2.66GHzというPentium4より少し弱いCPU)でも「まあ何とか動くでしょう」程度の軽い気持ちでした。

しかしそれは非常に甘い考えでして、実際インストールして使ってみると全然動かない…
調子のいいときは何とか曲を聴ける程度…
調子の悪いときは片方のデッキで曲をかけているだけなのに3秒に1回は音が途切れる始末…

「甘かったか~」と思いつつも、まったく予想していなっかたわけではないので次の日に新しいノートPCを買いに行きました。
今度はWindows7 64ビット corei5-2410M 2.30GHzというそこそこのスペック。
さすがに何をしても音が途切れるということはなく快適になりました(当たり前ですが^^;)。

やはりPCDJソフトは快適に動かないと触る気にもならないので、一応、最低動作環境を上回るスペックのPC(せめてcore2以上)を用意したほうがいいのかなという印象でした。

■ピッチ合わせはほぼ不要!シンク機能は素晴らしいの一言

グリッド

アナログでしかDJしたことなかった僕にとって、まず感動したのが何といってもピッチ合わせがほとんど不要ということです。
まずデッキに曲を読み込むと勝手にBPMを検知し、波形にグリッド(ビートの所に入る線)がつきます。

BPMとグリッド、この二つがきっちり合っていればボタン一つでシンク機能が使えて、MIXするときの微調整がいらないし、頭出しも簡単になるのですが、この検知率が素晴らしい!
調整がいらないのはTECHNOやHOUSEなどの4つ打ちの曲は9割以上、HIPHOPは6割程度でしょうか。ただ9割とか6割といっても残りの曲はグリッドの位置がずれているだけで、BPMは合っていることがほとんどです(BPMは間違っていたとしても、例えばBPM140の曲が70になってたりとその程度)。

なので自動的に検知してくれなくてもほとんどの場合、グリッドの位置さえ合わせてしまえば調整は完璧となり、いちいちヘッドホンを装着せずにシンク機能を使って超簡単にMIXできてしまいます。

グリッドの合わせかたはいくつかあるのですが、一番簡単な方法は、曲をかけている状態でビートに合わせてSHIFTボタンを押すだけ。
1,2小節分くらい押せば自動的に再検知してくれます。
HIPHOPやPOPSなどビートがあまりはっきりしていない曲は「ちゃんと押してるのに合わない!」ということがたまにありますが、そういう時はちょっとずらして押すとうまくいきます(慣れれば超簡単です)。

また、ビートに合わせてSHIFTボタンを叩く方法では、ごく希に(僕の場合半年使って2曲くらいだったと思いますが)どうしてもグリッドが合ってくれない曲もありますが、その場合はグリッドを少しずつ動かして合わせるという調整が必要になります。
まあ普通にピッチベンドなどを使って微調整ができる人は、そういう曲だけ手動で合わせるという方法もありますし、そういう曲は使わないという手もありますw

アナログ時代あれだけ苦労して習得したピッチ合わせ…まさか機械によってこれほど簡単で正確に自動検知できるようになるとは思ってもいませんでした。
このシンク機能は本当に素晴らしいですよ。

またピッチ合わせが必要ないMIXなんて邪道だ!っていう人は、もちろん普通のアナログDJやCDJと同じようにピッチフェダーとジョグホイールを使って合わせることもできます。

■DJ初心者でも簡単

シンク機能を使えば初心者でも簡単にMIXができてしまうのですが、それに加えてSNAP機能とQUANT機能というのがあります。
各デッキに4つずつCUEボタンといって、押すと曲の任意の場所をマーキングでき、再び押すと一瞬でその場所に飛んでくれるという、まあ頭出しとかに便利なボタンなのですが、SNAP機能を使うと多少ずれたところでそのCUEボタンを押しても自動的に修正してちゃんとビートが始まる丁度いいところにマーキングしてくれます。

また、QUANT機能を使うとMIXする際、次にかける曲を例えば上記の通りにCUEボタンで頭出しした場所からスタートさせるっていうときに、多少タイミングがずれても自動的に修正してくれて曲と曲のビート同士を合わせてくれます。

つまりシンク、SNAP、QUANT、といった機能を使えばDJ初心者でもいとも簡単に異なる曲をMIXすることができます。
今まではDJと言ったら曲と曲のBPM(速度)を合わせるピッチ合わせという作業が最初の壁であり最大の壁でしたが、『TRAKTOR KONTROL S4』を使えばそのような苦労をせず簡単にMIXを楽しめます。

もちろんDJ初心者でなく上級者の人もこのような便利な機能を使えばピッチ合わせの時間が浮くので、曲選びやMIXのクオリティを上昇させることが可能になります。

TRAKTOR KONTROL S4のレビュー(2/2)に続きます。

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